北海道室蘭にある鉄原コークスの工場には室蘭本線御崎駅から引込み線があり、そこでは2両の蒸気機関車が活躍していた。
私が鉄原コークスを訪問した昭和56年当時、蒸気機関車は国鉄山口線と大井川鉄道、ナローでは西武山口線と東洋活性白土専用線で活躍していた。
それらの蒸気機関車は観光や保存を目的として運行されているものであって、実用で活躍していたのは唯一鉄原コークスだけだった。
鉄原コークスではS-205とS-304の2両の蒸気機関車が活躍していた。
S-205は昭和13年日立製作所製のB型タンク機関車、
S-304は昭和14年日本車両製のC型タンク機関車だった。
鉄原コークスではその名のとおりコークスを製造していたので蒸気機関車の燃料は豊富だった。
その為2両の蒸気機関車は長く活躍することができたのだろう。
しかし昭和57年この2両の蒸気機関車も役目を終えて引退することになった。