私は長いこと西武鉄道の沿線に住んでいた。
そのため一番馴染みのある鉄道は西武鉄道だった。
しかし写真撮影を始めたのは昭和50年代半ば頃からと遅く、記録に残っているのは赤色塗装された電車の末期の頃のものだ。
その頃はすでに501系は引退してしまっていたが、551系や451系などの電車はまだ活躍していた。
私がまだ幼少の頃に、池袋から狭山湖(現西武球場前)行きの2両編成の急行が走っていた。
行き先は前面に差し込み式のサボで表示されていてシル・ヘッダー付きの旧型国電に似たスタイルの電車だった記憶がある。
(残念ながら形式はわからない。)
当時の池袋線でも2両編成の急行は珍しかったと思う。
その列車をたまに見かけると嬉しかったが、その姿はいつしか見かけなくなってしまった。
私が西武鉄道の撮影を始めたのはそれからしばらく経った昭和50年代半ばからだった。
その頃には赤色塗装の電車が段々と淘汰されて黄色塗装の電車に主力の座を奪われて行った。
昭和60年頃には赤色塗装の旧型車は一部に残るのみだった。
一部の旧型車は新たな活躍の場を求めて地方鉄道に譲渡されていった。