奥羽本線の福島~米沢間には板谷峠があり、略して福米とも呼ばれていた。
途中には33パーミルの勾配がありスイッチバック駅が赤岩、板谷、峠、大沢と4駅が連続していて、奥羽本線開通時から鉄道通過の難所だった。
急勾配線区のために蒸気機関車の運行ではトンネル通過時の煤煙に悩まされた。
その為に早くからその対策として昭和24年に電化が行われた。
当初は直流電化でEF15が投入された。しかし急勾配を運転する上で不具合が発生して回生ブレーキ付きのEF16に改造、その後新性能化によってEF64が投入された。
昭和43年には交流に給電を変更して、福米間を運転する専用の機関車としてEF71とED78が誕生した。
EF71は奥羽本線の専用として軸重が16t(後に16.8t)だったが、ED78は中間台車を付けて軸重を4段階で可変できるようにして線路規格の低い仙山線でも運転できるようにした。