私が吾妻線を訪問するつい何年か前までは近所の山手貨物線でEF10・EF12・EF13・EF15などの旧型電機が見れたのだが、昭和50年代に入り急速にその姿を消していった。
そのうち写真を撮ろうとのんびりしているうちに、気づくとEF10とEF12は既に首都圏から姿を消していた。
吾妻線は東京近郊で省型電機の活躍する貴重な路線だった。
EF12はEF10を出力アップして誕生した。
(EF10はMT28 出力1350KW、EF12はMT39 出力1600KW)
外観はEF10 34号機以降(昭和16年製作車以降)と一緒である。
後期に製作された車両は製造が戦時中になってしまい状態が良くなかった。
吾妻線には一日に2往復の貨物列車が設定されていた。
午前と午後に1本ずつあったが午前中の列車はあまり運転されなかった。
結局1日いて1往復しか撮影できなかったが、のどかな風景の中でのんびり過ごすのも悪くなかった。
私が吾妻線詣でを始めたころにはすでに高崎でもEF12の廃車が始まっていて残っているのは1・5・16・17号機の4両だけだった。
何回も撮影に行ったのだが16号機だけはとうとう撮影できなかった。
車号 | 製造 | 製造所 | 廃車 |
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EF121 | 1941年3月 | 日立製作所 | 1982年5月 |
EF125 | 1941年8月 | 日立製作所 | 1982年8月 |
EF1216 | 1943年3月 | 東洋・日車 | 1982年2月 |
EF1217 | 1943年9月 | 東洋・日車 | 1982年2月 |